スマートじゃない農業

農家の高齢化に伴う生産人口の低下については

良く耳にすることですが、その対処法として

"スマート農業やればいいじゃない”

という意見を良く見聞きします。

 

実際、GPS機能のついた自動運転トラクターや

ドローンで農薬散布などが稼働している映像をみれば

これで問題解決!といった認識になるのも分かります。

自分も農業をやっていなければそう思ったに違いありません。

 

でも実際のところ、弊社のような中小規模農家かつ

葉物野菜となると自動化できる事は想像よりもずっと少ないのが

現状です。種まきから収穫~出荷までで一番時間も人手も必要なのは

出荷調整。これは葉物農家であれば皆同じ状況かと思います。

 

店頭に並んでいる野菜は、土などの汚れを落とし、傷んだ葉を取り

決まった量に軽量して、袋に入れ、乾燥しないようにテープを貼る。

それらの工程を経て陳列されています。

 

本物の魚を見たことの無い子供が、シャケは切り身のままの姿で

泳いでると思っていた、とにわかに信じられないような話を聞いたことがありますが、

野菜もパック詰めされたきれいな状態で生えているわけではありません。

 

収穫したままの状態の野菜をAI搭載の〇〇マシーンが瞬時に綺麗にしてくれれば

良いのですが、(現状でもそういった機械も存在するかもしれませんが)

当面現実的ではないように思います。

 

野菜と野菜の間の雑草も、芽が出たばかりだったりすると判別も難しく

1つ1つ結局手で取るしかない。

 

お米のように、同じ品種のものを広範囲で作付け出来るものについては

自動化できそうですが、日本のように小さい面積で様々な品目を作っていると

海外のような大規模化ってハードルが高いのも葉物野菜のスマート化を妨げる

要因でしょう。

 

これは別に愚痴ではなくて、せめて政治などの行政に関わる方には分かっていて

もらいたい、という思いです。そこを踏まえた上で、農家にとっての必要な

手当てが何であるのか考えて頂けたらありがたいなと思う今日この頃です。